会員コラム

ロシアでのセミナーを終えて … Nike women’s 10K in Moscow

2015-07-07

100_ext_01_0 2015.6.21 AM4:30 気温20度、曇り、微風、まずまずの天気。緯度が高く、しかも翌日は夏至なので、朝3:00前から明るい。雪の無い時のモスクワは初めてである。
 3都市でのセミナーを終えた安堵感もあり、前夜から早朝ランニングと決めていた。初めての土地では、青空市場を目指して走ることにしている。土地の農水産物や働き手が分かるからだ。しかし、モスクワのような北国にそのような市場があるかどうか分からない。
 そこで、赤の広場近くに取ったホテルからモスクワ川に沿ってモスクワ大学を目指すことにした。モスクワ大学は市内に7つあるスターリン・クラシック様式のタワーの一つで、目印になるはずだ。
 しかし、もう見えるはずの約9キロを走っても大学は見えてこない。しかも雲行も怪しい。モスクワ大学に行くには対岸に渡り、雀が丘という丘に登らなくてはいけないのだが、どうも手前にあった橋を渡らなくてはいけなかったようだ。
 そこで、諦めて戻ることにしたが、同じルートを帰るのは面白くない。そこで、対岸に渡ることにした。
 暫く走ると、早朝にもかかわらず、大音響のアップテンポの音楽が聞こえてきた。近づくにつれ、オレンジのノースリーブのランニングウエアとゼッケンを付けた女性が集まっている。Nike women’s 10K in Moscow と大画面に投影されている。
 警備の警官も多数出ており、ものものしい雰囲気だ。自然と高揚してきて、何か、元気をいただいたような気分になる。まだスタート時間には間があるようで、周りじゅうから続々とランナー集まって来ている。
 ここへ来るまで、3都市で各10キロ、今朝もここ迄で既に13キロは走っているが、殆どランナーに出くわすことはなかった。ホテルに帰ってから聞いてところ、ランニングは、最近、若い女性を中心に夏の人気スポーツだそうだ。大都市での健康志向はこの国でも例外ではないようだ。

 今回のセミナーのテーマは「一村一品、地域のブランド作り」だったが、日本同様ロシアでも経済面では「地域の活性化」が課題の一つとなっている。
 しかし、ロシアの場合は、資源に依存した経済からの脱却という面から地域創生の必要性が認識されているように思う。
 ソ連崩壊後24年が経過し、社会の自由な雰囲気は確実に浸透しつつあると思え、驚くほど事業意欲は旺盛である。しかし、セミナーでの質疑を通じて感じることは、目先の利益や、安易な利益を求める風潮である。しかも、かなり根の深い問題のように感じている。

株式会社ワールド・ビジネス・アソシエイツ
副社長 松村正之